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髙田裕大インタビュー

maison shintenchi第六回の展示として名古屋を中心に活動をされている作家 髙田裕大さんに展示をしていただくこととなりました。
より多くの方に髙田さんの作品について知っていただくため、作品について、制作についてお話を伺いました。


今回の展示について

展示のタイトルは「火」ということですが今回の展示のイメージや、コンセプトなどありましたらお聞かせください。

―火の絵を展示します。展示イメージは、観る人が火を囲み、火に囲まれるようなイメージです。僕としては、「絵に描いた火」について考える機会にしたいと思っています。


制作について

美術や芸術にはいつごろから興味があったのでしょうか。きっかけなどあれば教えてください。

―興味を持ったのは大学に入ってからです。それまでは、ただただ絵を描くのが好きという感じで。中学の頃なんかはレタリングとか色相環が苦手でむしろ美術の時間が好きではなかったです。大学に入って、友人と話したりグループ展を企画したりしているうちに段々と美術を意識するようになったと思います。


高田さんの作品は日本画、木彫、焼き物など様々な素材や形式を用いて作品を作られていますがどのような経緯を経て現在の作風になったのでしょうか。

―素材とか方法については、単純にいろいろやってみたかったからです。
絵を描くのが好きでここまでやってきましたが、元々図画工作が楽しかった頃を思い出してみると、楽しかったのは絵だけではなく、粘土や木工も好きでした。ただ、その中でも絵は、粘土や木工に比べて敷居が低くて、紙と鉛筆があれば毎日どこでも出来たって事だと思います。
そして、その延長線上に日本画が登場して長く付き合うことになり、今に至るのですが、作品の素材や形式の色々については、僕にとって原点回帰の様な事なのかもしれません。

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近年描かれているクレヨンによるドローイングが印象的ですが、クレヨンを使用しだしたきっかけや理由があればお聞かせください。

―弟とクレヨンで一緒に絵を描いたのがきっかけかなと思います。丁度自分の制作が行き詰まってる時で、その時の僕にすごくピンときました。クレヨンで描くと手が汚れるし、クレヨンのかすが出て床も汚すし、とにかく汚くなります。でも、それがけっこう楽しくて、絵を描くってこういう感じだったと思いました。
色がはっきり濃く出るので、日本画の制作スピードに比べて結果が見えるのが格段に早いです。水も筆も使わなくて、手を汚しながら描くあたり、感覚としては原始的だなと思います。クレヨンのそういう単純さが気に入っています。

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自然の物や現象をよく描かれているように思うのですがこだわりはあるのでしょうか。

―普遍的な物に魅力を感じます。雑草や雷や山や動物を描くことが多いですが、とくに強いこだわりがあるわけではないです。人を描くこともありますが小さく描きたくなります。どちらかというと人のいる風景を描いている感覚です。
具体的な人物や町を描くと時間や場所が限定されてしまうような気がするからかなと思います。


作品を作る上で大切にしていること、意識していることはなんですか?

―自分が感じた風景を忘れないように描くことです。自分の見た物や聞いた事を、想像で描いたり実際に物を見て描いたりするんですが、どちらにせよ、印象に残った物や場面をできるだけ素直に描きたいと思ってます。


髙田さんについて

好きな作家や影響を受けた人や物はありますか?

―好きな絵はピーテルブリューゲルの「雪中の狩人」です。加山又造の「原始時代」も好きな絵です。他には熊谷守一や長新太が好きです。
「帰っておいでスヌーピー」は小さい頃から観てる映画でかなり影響を受けたと思います。今見ると背景なんてかなり魅力的です。
物事を自分の足と目で確かめるような探検家の方々の活動にも憧れます。


今後の予定や、やってみたいことはありますか?

―去年は引っ越ししたので家の改装を少しずつ進めてたんですけど、一旦落ちついたのでまた家庭菜園をやりたいと思い始めてるところです。


ピーターフォークの二人について

最後に、今回オープニングイベントで演奏をしていただけるピーターフォークのお二人について、髙田さんとのつながりなど少しご紹介いただけますでしょうか。

―ピーターフォークのことは以前からライブで知っていたんですが、ちゃんと話したのは、僕が使ってる共同アトリエのイベントに演者として出てもらったのがきっかけです。最近、二人はアルバムを発売されたんですが、そのジャケットデザインをお手伝いさせてもらったことで、仲が深まったって感じです。とても安定感のある二人なんですが、どこかに多めの火薬を隠し持っているような雰囲気も漂わせていて、このオープニングイベントではそれをどう炸裂させてくれるのかが楽しみです。

 

髙田さんが手がけたピーターフォークのCDジャケット

髙田さんがジャケットデザインを手がけたピーターフォークのCDアルバム「ヤキモキ」

ピーターフォークのお二人

ピーターフォークのお二人


髙田さん、お忙しいなかお話有難うございました。
4月22日(土)より展示が始まります。ぜひ髙田さんの世界観を見にきてくださいね。


webウラ

髙田裕大 個展 「火」

【開催日時】
2017-04-22 〜04-30 
13:00-19:00

【Opening Event】
4/22(土) 投げ銭ライブ
start 17:30 close 20:00

※1ドリンクオーダーをお願いします
※17時から演奏準備のため一時閉廊します

出演
ピーターフォーク

 

【Closing Party】
4/30(日) 入場無料
start 17:00 close 19:00


髙田裕大

1985 富山県生まれ
2015 愛知県立芸術大学 博士後期課程 中退
個展
2014 「Horizon」 ほくぎんギャラリー/石川
2016 「髙田裕大のドローイング展」 窯横カフェ/愛知
2016 「Under the Ground」 galleryN/愛知

tumblr: https://udaitakat.tumblr.com/

 

 

ピーターフォーク

カバヤ氏(ギター/唄、exカオティックガールシンドローム)とカーリー(木琴など、exカーリーズ)からなる音楽ユニット。
2010年頃から愛知県で活動
記念すべき2017年の肉の日、否、フォークの日(2月9日)、
「ヤキモキ」リリース

tumblr: https://peterfolkjapan.tumblr.com/