peequodインタビュー
この度、名古屋大須のレンタルスペース maison shintenchi(メゾンシンテンチ)では、
アパレルショップ「peequod(ピークォッド)」による「peequod ポップアップ in 名古屋」が開催されます。
ブランドやご自身ついて色々とお話を伺いました。
ブランドやご自身についてお聞かせください。
今回のPOP UPのテーマやコンセプトを教えてください。
−恩返しです。
ペペローションコラボを快諾してくれた名古屋の中島科学産業さんと、あとオンラインストアで買ってくれている愛知県周辺のお客様たち(マジかなりお世話になっている!)への感謝と𝑳𝑶𝑽𝑬で今回名古屋で初めてイベントやります。
名古屋の会社「中島科学産業」さんとのコラボに至った経緯などがありましたら教えてください。
−コラボTシャツのバックプリントに使ったあのイラストがとても好きなんです。
まだpeequod始めてないときに、ラブホテルのマットに描いてあるのを見かけたときから一目ボレでした。
「いつかこのデザインのTシャツ出してくれんかな♪」くらいに思っていたのですが、「いや他のアパレルに取られたら悔しい!俺が作る!」と突然思い立ち、お問合せフォームからコラボしたい旨のDMを送らせていただきました。
中島科学産業さんからしたら突拍子もない依頼だったと思いますが、懇切丁寧にご対応いただきとても感謝です。
雀蜂(スズメバチ)さんをきっかけに、シンテンチを知っていただいたとお聞きました。差し支えなければ、関係性をお伺いしてもよろしいでしょうか。
−オーナーのyouciaoさんは憧れであり目標であり師匠でありライバルであり友達であり飲み仲間であり──── 一言では表せないです。
まぁ全部自分が勝手にそう思っているだけでyouciaoさんは自分のことどう思ってくれているのかわからないですが・・・(拗らせメンヘラ)一つだけ確かなのは、アパレル界の人間で一番、一緒に飲んでいて楽しい人です。
本当に毎回最高に楽しい。また大量飲酒しましょう。
「peequod」というブランド名の由来を教えてください。
−“昔々、ゴードンくんは友人に言いました。
「今度コーヒー屋始めるんだけどさ、店の名前は俺の好きな小説に出てくる船の名前をとって’pequod’にしようとおもうんだ。超よくない?シャレてるでしょ?」 するとそれを聞いた友人は目をまん丸にして言いました。
「いや、ガチで一瞬『おしっこ刑務所』に聞き間違えたわ。マジでやめた方がいいよ!?飲食店の名前がおしっこ刑務所と似た発音なのドン引きでしょ!?コーヒーまでションベンくさくなるわ。」 pequodが「pee(おしっこ)quod(刑務所)の発音に似てるということで友人はpequodを全否定。
全面却下です。ゴードンくんの人間性をも否定する勢いです。
まるで異常者を見るような目でゴードンくんを見ています。
たまらずゴードンくんはpequodと名付けるのを諦めました。
そうしてゴードンくんのコーヒー屋さんはなんやかんやあって『スターバックス』と名付けられました。
おかげでスターバックスは「おしっこ刑務所!?」とか言われることなく、世界中で愛されるコーヒー屋さんになりましたとさ。
めでたしめでたし。 ・・・・・・・・
いや、まぁ確かにめでたしめでたしなんだけどさ、ちょっと待ってね。
実際さ 「おしっこ刑務所」 めちゃくちゃよくないですか?
「おしっこ刑務所相当イカすでしょ。いいパンチラインじゃん。」 そんな風に「いいじゃん」って思う人はきっと僕以外にもいる。少ないかもだけど。
でも、そういう愛すべき少数派が俺は大好きです。
つけたかった名前を他のやつに否定されて曲げたスターバックス創業者ゴードンくん。
でも「別にいいじゃん、むしろイカすじゃん」って思う僕らは自分の着たい服を他のやつの言葉なんか気にせずに着よう。
自分のしたいことをして、着たいもの着ようぜ。
そういう人たちが集まって収容されるおしっこ刑務所がここ‘peequod’です。”
みたいな意味が込められています。
ブランド設立のきっかけやエピソードなどがあれば教えてください。
−ZOZ●TOWNへの怨念めいた気持ちが動力源でした。
就活でZOZ●TOWNの面接で落ちてからというもの、人生ことごとく挫折の連続になったので。
新卒ニート→時給800円フリーターというかなりキツイ時期を過ごした数年間でかなり熟成された怨念になりました。完全に逆恨みです。
でも服屋を始める大きなモチベーションになったことは間違いないです。
「最近Z●ZO見てないな。peequodでしか服買ってないし。」とか、「Z●ZOセールやってるけど今月peequodで買いすぎたし買えんなぁ〜。」とかで1円でも売上に影響与えられてたら最高に嬉しい。
「おい!peequodの創業者を落としたのは君たちか!なんともったいないことを!」って当時の人事たちが鬼詰めされてほしい。
面接落とされて10年経った今でもその気持ち余裕であります。
でもこんな奴を採用しなかった人事、かなり見る目あるかもしれないとも思っています。
Instagramを拝見した際に、動物をモチーフにしたデザインのアイテムがたくさんあるなと感じました。意味や理由、こだわりなどがあれば教えてください。
− 動物モチーフ作るぞ〜!と狙ってるわけではないんですけど、基本的に「俺の好きなもの」をデザインに詰め込んでいるから動物増えがちかもです。
ただ、動物モチーフのアイテム作るときは「かわいくなりすぎない」ことだけは意識してます。
かわいいとカッコいいの中間というか。
デフォルメしすぎてかわいくしすぎると自分みたいな肥満アラサーメンズは着こなしにくくなるので、リアル寄りのいい塩梅でのデフォルメはこだわっています。
動物はそもそもリアルで既にかなり高水準のかわいさとカッコ良さを兼ね備えているし。
デザインや制作をする上で大切にしていることを教えてください。
−「誰かが好きそうな物」ではなく「自分が本当に好きな物」を作るようにはしています。
peequod始めたばかりの頃は本当にお金なかったし、不良在庫抱える=死の方程式がかなりリアルでありました。
それゆえに「売れ残ったとしても自分が気に入って着られるもの」にこだわって仕入れや制作をしていました。
そうしたら損はないので(気持ち的に) その一番お金ない頃のこだわりが今も抜け切っていなくて、基本的に常に「自分でも本当に着たいもの」を作るようにしています。
マーケティング的にはターゲット層を絞ることは本当に大事なのですが、結果的に「自分と似た感性を持つ好きなものが似ている人たち」という最高のターゲット層に絞られて届いている奇跡みたいなことが起きています。
好きなアーティストや影響を受けた人物、作品はありますか。理由も一緒に教えてください。
−今一番好きなアーティストはAge Factoryというバンドです。
とにかくライブが良すぎる。
同世代なのもあってAge Factoryが活躍しているとpeequodももっとデカくなりたいと燃えます。
peequodとして一番影響を受けているアーティストは間違いなくマキシマム ザ ホルモンのマキシマムザ亮君さんです。
中学一年生のとき(約20年前)に地元長崎のフェスでライブを見てからどハマりして、アルバムのジャケットをノートに描いたり、「今日の亮君」の文章や歌詞カードの「曲解説」を写経したりしていました。
peequodに赤白黒メインで原色のデザインがやたら多いのはホルモンの歌詞カードやジャケットが一番カックイイ・・・ってずっと思ってるからだし、商品紹介でやたらと力を入れて文章書いているのは完全に「亮君の曲解説」の影響です。
これからの目標や夢をお聞かせください。
−とにかくZOZ●TOWNより長く続けたいです。
音楽でも芸術でも服でも何でも、生き続けて生み出し続けている人が結局一番凄いので。
お忙しい中、ご回答いただきどうもありがとうございました。
アパレルショップ「peequod(ピークォッド)」による「peequod ポップアップ in 名古屋」の開催が楽しみです。
ぜひ足を運んでみてください。

peequod(ピークォッド)
広島の風俗街にある、
ちょっぴりエッチでポップでビッグなデザインが特徴。
WEB SHOP:https://peequod.com/
instagram:@peequod