名古屋大須のレンタルスペース メゾンシンテンチ,名古屋大須のレンタルスペース

atelierBluebottle / mikikurota インタビュー

レンタルスペース maison shintenchi(メゾンシンテンチ)では
3月17日(土)・3月18(日)の2日間
登山用バックパックブランドatelierBluebottleとテントを作る建築家ユニットmikikurotaの合同展示販売会が開催されます。

企画、製造、販売全てを自分たちで完結する2つのブランド。
直に企画者、製造者である本人から購入できる機会として今回名古屋に初上陸です。
山好きの方を中心に多くのファンを持つatelierBluebottle、mikikurotaの2ブランドについて
改めて多くの方に知っていただくためお話を伺いました。


atelierBluebottleさん、 mikikurotaさんへの質問です。

 

今回販売会を開催するにあたり、テーマなどはあるのでしょうか

atelierBluebottle(以下ab)―「 △展 」

「△展」と書いてサンカクテンと呼びます。これはatelierBluebottleのロゴやバックパックの切り返しのイメージであったり、mikikurotaの幕のイメージであったり、△は共通のモチーフなんじゃないか?というささやかな気付きからきています。

mikikurota(以下mk)−今回の△展の由来はブルーボトルさんのブランドロゴの形と私たちのテントの形の共通点として決まりました。
自らの手で裁断から縫製まで行うブルーボトルさんたちと同様に、私たちも全ての工程を自分たちの手で行い、製作をしています。
職人的であることとデザイナーであることの両立・大量生産とは異なる作家としてのスタンスなどブルーボトルさんと私たちの共通点は多くあると思います。
△展の由来のように、展示を通した共通点の発見はこの展示会のテーマであり、展示を通してその空気感を感じていただきたいです。

 


今回atelierBluebottleさんとmikikurotaさんの2ブランドで開催するに至った経緯があれば教えてください。

ab−那須にあるリュネッツさんのイベントでご一緒したのがきっかけです。どちらも自分たちで製作していることと夫婦でやっているということが共通点で、ジャンルは登山ということで一緒ですが作るアイテムが違っていて面白いので私たち(アトリエブルーボトル)からお声がけしました。
mikikurotaさんたちは建築が本職ですが、私たちは元バッグデザイナーで話しているとものづくりの視点がまるで違うということが面白いです。

mk− ブルーボトルさんに声をかけていただきました。
ブルーボトルさんはバックパックを、僕たちはテントを。山の道具の中で最も大きく重要な2つの道具の展示は面白そうだと思っています。

 

atelierBluebottle

mikikurota

 


atelierBluebottleさんについて教えてください

「atelierBluebottle」というブランド名の由来や設立のきっかけを教えてください。

ab―ブランド名に特に意味はないんです。ブルーボトルって青い瓶でもあるし、クラゲの種類でもあるんです。全く好かれない形のクラゲ。そして二人ともブルーが好きという理由でなんとなく付けた屋号です。
こういうとがっかりとされてしまうのですが、元バッグデザイナーなので仕事でよくある「意味付け」「追加機能」というものに全くうんざりとしていました。正直、手にとってみる方がそういったデコレーション的なものに押されて買うようなものは必要でないものだと思っています。
手に取って潜在的に「買いたい」と思わせるものが本当にその人にとって必要なものなのではないでしょうか?ブランド名なんて無くて良いんだけどそれも販売上は不便なのでついているものなんです。
設立の頃、私たち二人は会社でバッグデザイナーをしていたわけなんですが、ある時趣味の登山をするためのリュックサックが見つからず自作したのがきっかけです。まさか売れるとは思わなかったし。ただ毎日無意味な作業の繰り返しであった自分たちの息抜きで始めました。最初は野外の出店なんかをしていて単純にとても楽しかったです。休みの日だけでは回らなくなったので、両方とも会社を辞めて今は全く他の仕事をしていません。

 


「atelierBluebottle」のコンセプトや製品製作の際に大切にしていることがあれば教えてください。

ab―設立当初から決めていることは全て自分たちで完結させること。これをやると全くお金儲けに逆行するのですが、私たちはそれを譲れません。atelierBluebottleをやっている意味がない。会社に戻った方が何倍も楽に稼げます。

製作の際の注意点は、デザイナーで二人ともメンズレディス両方できるので強度や生地の扱いには慣れていましたが、細かな製作のポイントについて信頼できる人に相談をしたりします。
ガレージブランドと呼ばれることもありますが、私たちは10年以上プロとして製品を作ってきた側の人間。そこには誇りを持っています。なんていうと気難しく思われるのですが、気軽に話しかけてください。

 


今回発表される「Hiker’s JACKE」はどのような製品なんでしょうか。

ab―山から降りてきても違和感のないウィンドシャツがあればいいなというところから始めました。

言い尽くせないので詳しくはブログに書いてあります。
長いので時間があるときに見てください。
https://bluebottle.exblog.jp/


好きな作家や影響を受けたものはありますか。

ab―高野秀行、星野道夫

 


今後やってみたいことはありますか。

ab―今の所、未定です。

 


mikikurotaさんについて教えてください。

 

「mikikurota」というブランド名の由来や設立のきっかけを教えてください。

mk−mikikurotaは三木と黒田、2人の建築家のユニット名であり、設計事務所名です。
設立のきっかけはデザインコンペにてチーム名が必要になり付けたのが始まりです。

 


「mikikurota」のコンセプトや製品開発、製作の際に大切にしていることがあれば教えてください。

mk−mikikurotaは住宅から小さなスタッフサックまで1つ1つを同じ作品と見立ててデザインしています。
都市と自然・建築とテント・日常と非日常・実験性と実用性・革新性と普遍性・新鮮さと落ち着きなど、2つ以上の意味をデザインの意図に入れ込むようにしています。
私たちは2つのモノや意味の接点に生まれる新しさや瑞々しさを表現したいと思っています。

 


「Fruits Sack」はどのような製品なんでしょうか。

mk−フルーツサックはフルーツの形やサイズに見立てたスタッフサックです。山道具ではリットルという単位でバックパックやスタッフサックの容量を示しますが、フルーツサックはみかん・りんご・メロン・すいかとフルーツの種類によって形状と容量を同時に現します。
山道具を選ぶ際に陥る、生真面目なリットル数選びの習慣に対してユーモアを込めてデザインしました。
愛らしいフルーツの形状は山だけでなく街使いにも面白く、使う場所を選ばない普遍的コンセプトです。
もちろんフルーツにピッタリとフィットする形状なのでフルーツ専用の入れ物とすることもできます◯


好きな作家や影響を受けたものはありますか。

mk−Wolfgang Tillmans Felix Gonzalez Torres Olafur Eliasson
彼らの物質的で意味的で環境的な作品やスタンスがとても好きです。

 


今後やってみたいことはありますか。

mk−おおきなものをつくりたいと思っています。
大きな建築でもよいですし、大きな影響力を持った小さなもの(少量のもの)でもよいです。


atelierBluebottleさん、 mikikurotaさんお忙しいところありがとうございました!
制作者の哲学、遊び心、こだわりが貫かれ実直に創られた製品の数々、ぜひ会場に足を運んで手にしてみてください。

 

 

 

atelierBluebottle × mikikurota 合同展示販売会 「 △展 」

【開催日時】
2018-3-17(土)〜3-18(日)
3/17 13:00~19:00
3/18 11:00~18:00

 






atelierBluebottle
2013年、東京にてスタートした“アトリエブルーボトル”。
10年以上に渡りバッグ業界で活躍してきたデザイナー夫婦により、ウルトラライトのバックパックや小物の製作販売を行っています。
本当の意味での丁寧な物作りにこだわり、全ての製品を自分達で製作。素材も今選べる物の中からベストなものを使用し、シンプルで機能的ながらユニークな製品を作っています。

atelierBluebottle HP:http://atelierbluebottle.com/



mikikurota
街から山まで 建築からシェルターまで
私たちは、ハイキングや自然、アートなどの非日常的な体験と、日々の生活空間を合わせることで、落ち着きと驚きが共存する “瑞々しい建築” を目指しています。

mikikurota HP:http://mikikurota.com/shop.html